ツナミの女/80S青春群像『ヒートフルーツ』豪女外伝/津波祥子バージョン編【完結】

その19
バグジー



「…柴崎さん、こんばんわ。一応、雇われのあんたには念押ししとくよ。私があんたを倒せば、砂垣グループは我々に屈したということになる。それは事実上、そのバックにもお引き取りってことでもある。そう、砂垣さんには確認してある。いいっすね、その立場で」

「その解釈に相違はない。なら、こっちも念押しだ。俺はお前が女でも、何ら手加減しない。いいな?」

「ええ、それで全然OKですわ」

「…それと、付け加えとこう。正確には、戦う相手を男だとか女だとかの性別など、何ら特別に捉えていないんだ。俺にはそういう感覚ってことだ」

「はあ?」

「機会があったら補足してやる。まあ、難しく考えるな」

「よし!なら、こっちはいつでもいいぜ」

「こちらもだ」

私はジャッジの横田に目を向けた

津波もだ

「では、始めてください!」

横田が戦いを宣したぞ


...


ふふ…、なんともいい気分だ

いや、最高だぜ

男も女もなく戦える猛女達の巣に飛び込んだ高揚感

その力の頂点である目の前のコイツ

何の気兼ねもなく戦えるんだ

思う存分…

はじまりだ


...



なるほど…

まずは、速攻を仕掛けてくる気はないってことだな

津波は打撃系で攻めてくるタイプだろうに、じっくりく来るハラか…

うん?

そうか…!

コイツ、いや南玉の連中は、私との戦い方を対男という面の逆手を取る選択だな⁉

女としては大柄でも、男相手ではパワーがなかなか通用しない

いつものように、得意な攻撃を力任せに連発しても、余分な体力を消耗する

ならば、無駄な攻撃を抑え、こっちの仕掛けを待つスタンスだ

フン…‼

そうとなれば、私の掴み技を防ぐシュミレーションの備えはできているはずだ

なら、試させてもらうか!


...


「うぉおーーー‼」

私は津波に向かって突進した

右の手の平、30センチのスパンを全開にして…

さあ、喰らえー‼