「ねえのの、あのさ………、」
「ご、ごめんっ!用事があるから!」
「えっ、ちょっとのの!?」
ご覧の通り、自覚してしまってからは都稀君を避けてしまっている。
顔を見るのも恥ずかしくてどうしようもなくて。
でもでも、気持ちを伝える勇気なんて私にはないから……。
もう、どうしよーーーーー!!!
あーー、散々あんな態度取ってたのに。
これからどう顔向けしろって!?
都稀君はモテるから、好きになりたくなかったのに。
怖い気持ちと舞い上がるような気持ちと、いろんな気持ちがごちゃ混ぜになっていて、まさに混乱状態に陥っている。
うわーっ!!!
めー助けて~!!
もう考えるのも嫌になってめーに抱きついた。
「えっ、どうしたの?もしかして甘えた期?そっかあー、都稀君に甘やかされ過ぎてこんなに……。」
ビクッ。急に都稀君の話が出てきて肩が震えてしまった。
「ええ?な、なんで都稀君が出てくるの?」
「もう~、しらばっくれないでいいのに~。」
「なんのこと?」
「だーかーら、都稀君と付き合ってるんでしょ?」
「ふへっ!?つ、付き合ってない!」
「嘘でしょ?あんなにベタベタしてたのにぃ~?」
なんてことだ。めーが、めーが、あの可愛かっためーが、私を振り回す日が来るなんて!
「ねえ、なんか失礼なこと考えたでしょ、今~。とにかく、ののは都稀君の事どう思ってるって事なのかなー?」
「へっ!私は……。
好き、だけど…,でも、怖くて怖くて分かんなくて、勇気出ないし、またあんなことが起きたら…とか考えると逃げちゃって……。
ダメ、だよね。こんなんじゃ。」
「そっかーあ、よく分かんないけど、過去を気にしてたら意味ないじゃん。好きになっちゃったなら、しょうがない…でしょ?」