次の日、私は頭を抱えていた。
理由は言わずもがな、都稀冬馬の告白とキスの件である。
一目惚れで、会ってからすぐにき、キスなんておかしい!!
しかも、目が本気だった。
やばい、どう考えてもやばい。
そしてものすごく達が悪い。
うんうん唸っていると、めーが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「ねえ、どうしたの?なんかのの今日変だよ?もうすぐ昼休みになっちゃうよ?」
「えっ!もう昼休み!?」
全然気がつかなかった…….。
「のの、本当に大丈夫?」
「う、うん!大丈夫大丈夫!!」
心配かけないようにしないと。めーは心配性だからなあ。
「そう?ならいいけど…。」
納得のいってない感じだけど、しぶしぶめーは引き下がってくれた。
って、ん?昼休み?
たしか都稀君が昨日、また明日って言ってたような…?
でも来るなら、昼休みが一番会いに来やすいんじゃ…?
と、そこで廊下がだんだん騒がしくなってくるのを感じた。
ま、まさか……。
「キャアーーー!!!冬馬君だーー!!」
「うそっ!なんでこの教室に?」
「今日登校日じゃないのにっ!!」
そのまさかである。
え、う、うそでしょ………。
だんだん足音が近づいてくる。
そして、、ピタッと止まった。
「此花ののっている?」
あの低いイケボが聞こえてきた。
そして、ばっと一斉に向けられる私への目線。
ああ、終った……。
こうなったら、勘弁して名乗り出るしかない。
「はい、います。」
パチッ。目と目があう。
すると、途端に都稀君の顔が綻んだ。
ッ!!
バタバタバタ。近く女子が倒れるのを確認した。
ああ、本当に、終ってしまったんだな……。
思わず、そんな風に遠い目をしながら考えてしまった。