今日からここが私の部屋。そして、パートナーとの部屋。

これからこの小さな世界で2人の素敵な生活が始まると考えると、ニヤニヤが止まらない。

まだかな、パートナーの人。


“デステニー”、運命の人に巡り合わせてくれるシステム。

運命かと思ってた初恋は、理想とは違う結末を迎えた。

でもそれは、2度目の恋におあずけって意味だよね。


きっと、私たちは今日、運命的な出会いをするんだ。


ーーコンコン


ドアをノックする音。私の周りに花が咲いた。

急いで玄関に走って、ドアを開ける。


「…こんにちはっ」

目が合ったのは…驚いた顔をしてこっちを見つめる、私よりずっと背の高い男の子。

いけない、運命の人に会えたのが嬉しすぎて、ずっと笑顔だった。


彼は、私にニコッと笑い返してくれた後、部屋に上がった。

「私っ、津田(つだ)愛美(あみ)です!」

「俺、片寄(かたよせ)啓吾(けいご)。愛美ちゃん、よろしくね」

いきなりの名前呼びにキュンとする。

すごい…恋人同士みたい!


これからの生活にワクワクしながら、少し雑談をした後、入学式に向かう。

歩きながら、啓吾くんは私の背中に手を添えてくれて。

もうこれ、来ちゃったんじゃない?!