フェスティバルから数週間後──。
奏音たちはそれぞれの練習に打ち込んでいるみたいで。
その一方で私は、久しぶりに美咲と珠々と遊ぶ約束をしていた。
今日もショッピングをする予定で、4日後の花火大会で着て行く浴衣を買うのが目的だ。
待っていた電車が来ると乗り込んで携帯を開く。
LINEに送られていたメッセージには3号車目と書かれていて、二つ後ろの車両に移動する。
進行方向とは逆に私は歩いて行くと、美咲と珠々が席に座っているのを見つけた。
「みんなおはよう!」
「おっはー!久しぶりだね!」
「おはよう、帆乃愛」
珠々の隣りに座ると、最近の近況報告や宿題の進捗状況から話しが進み、ウィルの話しになっていた。