ライブ終えた休日が開けると、
夏休みが先に待っていることに浮かれる生徒と、現実を思い知って嘆く生徒に分かれていた。
その名も、『期末試験』──。
3週間後に来るその学校行事は、ほとんどの生徒にとっては地獄のような期間だろう。
結果次第では夏休みの三分の一をどう過ごすことになるのか決定付けられるから、張り詰めた空気が生徒の間にはあった。
私にとってはやっと来たかって感じだけど……。
少し前に奏音のブーメラン発言から浮上した、バカ討論を確かめられるこのイベントは、本当に楽しみだった。
朝礼で出題範囲表の紙が配られると、直ぐにそれぞれの参考書に付箋を貼り付けた。
そして、もう一つ。
今日の放課後は別の行事も本格的に始まろうとしていた──。
クラスメイトが教室から去って行くその後ろから、私と美咲、珠々も目的の場所へと向かった。
着いたのは久しぶりの多目的室で。
中では見慣れた三人の先輩たちが待っていた。
今日は他にも生徒がいるので、ふざけながらの会話は出来ないけれど、先輩たちと少しでも話せるのは楽しみにしていた。