「大丈夫?怪我痛い?」


「ううん、大丈夫だよ。ありがとう」


そっと、手を伸ばして足首に触れてみる。


ジリジリとした痛みが響くけど……湿布を貼っておけばきっとなんとかなるはず…


「妃奈?」


本当に大丈夫?そんな表情を浮かべて私の顔を覗く凪くん。


「帰ったらちゃんと手当てするね」


2人には同居していることを言う訳にはいかないから、それは隠した上で告げる。


「今日は解散しよう」


舜くんは手際よくテーブルの上のものを片付けてくれる。


「東雲くん、妃奈を送ってあげて」


「もちろん」


私の方に来てくれたと思ったら、再び私を抱きあげようとした凪くん。


「ま、待って、」


それを恥ずかしいから、と慌てて止める。


「私、歩くから大丈夫だよ」


凪くんはどこか納得していないような様子だったけれど、手を取って私を支えてくれた。