「あぁ、いいよ」


全く顔色を変えない舜くんだけど、なんだか覚悟が決まった様子。


「光莉にも確認してくるね!」


光莉の元へ向かったことで、その場に私はいなくなる。


だけど、去り際に舜くんが


「なぁ、東雲」


そう言い放ったのだけ、私の耳に届いた。


その先、何を言っていたのかは分からないけど、光莉の元にいた私は、そんな2人の様子を遠目で眺めていた。


2人の会話が終わったかな??というところで、光莉からのOKを伝えるために戻る。


2人が話しているのをあんまり見たことはなかったけど、実は仲良かったのかな、なんて思ったいたんだけれど……


戻った先には、ピリピリとした緊迫感が漂っていた。


仲が良くて、生まれる雰囲気じゃないのはすぐに分かる。


「妃奈」


そんな中…突然、舜くんに腕を掴まれたから、ん?と首を傾げる。