(譲らない発言 宣戦布告)


長いようで短かった夏休みは過ぎてゆき、あっという間に9月を迎えた。


今日は、短縮授業ということもあって、帰りがいつもより早い。


それを活用しよう!と言うように、光莉が私の席へ来て、カラオケへ行こうと誘ってくれた。


「もちろん!行こう!」


光莉とカラオケなんてすごく久しぶりな気がする!


えへへ、楽しみだなぁ…


「あ、舜くんも誘おっか」


「うん、そうだね」


光莉に了承を得てから、ロッカーの前で物を整理していた舜くんの元へ向かう。


「舜くん」


顔を覗き込むようにして屈むと、舜くんは驚いたのか、眉毛をひそめた。


「なに、どうした?」


「今日さ、カラオケ行かない?」


「あー、いいよ、光莉と3人?」


そう、舜くんはいつもふたつ返事でOKしてくれる。


「優斗くんも誘う?最近会えてないよね」