「や、だ、っ、凪くん…」


私は、凪くんにすがるように……抱きついた。


「嫌わ、ないで…ごめんねっ、ごめん…」


「な…ぎくんには、嫌われたくないっ」


凪くんの返事を聞くのが怖くて、止まらず伝えていく。


どんどん手に力がこもっていく。


涙が、凪くんの服を濡らしていく。




そんな私の背中に……突然凪くんが手を回した。




「ごめん、妃奈」


「嫌いなんかじゃないよ」


落ちてきたのは、とってもとっても温かくて、全てを包むような優しい声。


「へ…」


「妃奈のこと、大好きだよ、何があっても妃奈のことを嫌いになるわけない」


なんで、？？だって、さっき嫌いって……


「さ、っきの嫌いっていうのは…？」


「…妃奈が俺以外の男の隣にいて、笑ってたのか、って考えたら……嫉妬で狂いそうで…」


「自分にイラついてた」


じゃあ、、全部誤解ってこと……？？