「ちょっと、あゆ。やっぱ梶と付き合ってんの!?」

 教室に入ると、鮎川さんの友だちが、あの写真を見せながら鮎川さんに詰め寄った。

「だからちが…………そうだよ。だったら、なに?」

 は? なにを言ってるんだ、アイツ。

「昨日から、梶くん、梶くんって……うちが梶くんと仲良くするのがそんなにダメなわけ!?」

 珍しくイラついた鮎川さんの声が、教室内に響く。

「あたしはただ、あゆのこと心配して……」

「鮎川さん。ちょっと来て」

 見かねた俺は、有無を言わさず鮎川さんの腕を引いて教室を出た。