ドタドタドタ、と激しい足音が聞こえた。
「雫っ。目を覚ましたのか!?」
「おとうさっ……!」
お父さんまで、来てくれた。
お父さんは、ゼェゼェと息を切らして、わたしのことをしっかりと見ている。手には、会社のカバンが握られている。
きっと、お父さんは会社で仕事中にも関わらず、急いで来てくれたんだ。
「そうだぞ、雫。分かるんだな、父さんだぞ! よかった……」
お父さんの目からも、涙が出ていた。
泣いているお父さん、初めて見た。
でも、わたしはそれくらいのことをしたんだね。
お母さんだけじゃなくて、お父さんのこともたくさんたくさん苦しめたんだ。
「おとう、さん……。ごめん、なさい……」
お父さん、お母さん。
ごめんなさい。
2人のおかげである命を、手放すなんてことをしようとして、ごめんなさい。



