玲は命を絶ったのに、わたしは今も生きている。 『玲くんの体は死んでしまっても、心はいつも雫のことを想ってくれているのよ』 お葬式の数日後、お母さんが言ってくれていた言葉。 体は死んでしまっても、魂は……。 そうなれば、わたしはどうだろう。 体は生きているけれど、心はそうではない。 心にはいつも、永遠に会うことも話すこともできない玲を思い続け、それ以外何もない。