けれど、できることなら、やっぱり向こうに行かないでほしかったよ……。
今生きていれば、玲はどれくらいの身長だったのかな?
どれくらい、声が低くなったかな?
でも、これから何年経っても、どんなにわたしが年を重ねていったとしても、玲は絶対に歳を重ねることなんてないんだ。
玲の声を、聞くことも叶わないんだ。
「それからこれね、お兄ちゃんの遺書なの」
晴ちゃんが、何枚か封筒をポケットから取り出した。
「読んでもいいの?」
「だって、雫ちゃんは、お兄ちゃんの恋人だから。たくさん知っておきたいでしょ?」
わたしは、晴ちゃんの言葉に甘えて、玲が最期に残した手紙を受け取った。
紙を広げると、懐かしい字がそこにあった。



