君と、世界一の結婚を。

「あっ、おかえりなさい」

部屋に戻ると、桜川夕希が荷物の整理をしていた。

学園内を探索していた私とは違い、先に帰っていたみたいだった。

というか、なんか、子犬感、すごいな…。

「あ、あの、改めて自己紹介しませんか?朝のは…簡易的なものでしたので」

「い、いいよ」

そう返したらパーッと笑顔になる桜川夕希。

少女マンガなら絶対立場逆な気がする。

「改めて。僕は桜川夕希って言います。出身は~」

と、淡々と話していく桜川夕希。

意外とちゃんとした自己紹介だった。

「と、最後に、僕がどうしてこの学園に来たのかを話しますね」