「…世界一の結婚、出来るかな」

上にそびえ立つ、鐘を見ながら夕希は呟いた

「出来るわよ。私らにだって」

夕希の手に指を絡ませながら返した

「…そうだね、僕らならきっと出来るよ」

その手を、夕希は握った

「これからもよろしくね、僕の大好きな人」

恥ずかしがる様子もなく、夕希は私に言った

…ほんと、無自覚野郎が婚約者だと心臓が何個あっても足りんわ

でも、それも含めて好きなんだよね

「ええ。よろしく」

必ず、三年後、私らはするんだ。




君と、世界一の結婚を。