君と、世界一の結婚を。

か、可愛いって~……。

この人の視力は多分、0.1以下だと思う。

それか見る目がないと思う。

だって、私が可愛いわけないじゃん。

…そう、思っているのと同時に、胸がドキッと鳴った気がした

「あ、ごめんなさい。つい、本音が出てしまって…。っと、初めまして。この部屋の方で合ってますよね?」

立ち上がり、その人は聞いた。

「そうです…けど」

なんだか恥ずかしくなって目をそらした。

「良かった~!あ、申し遅れました。僕、桜川夕希《さくらがわ ゆき》って、言います。あの、お名前は?」

「…秋野咲花《あきの しょうか》」

「咲花さん!ステキな名前ですね。これからよろしくお願いします!」

そう言って手を握られ、上下にブンブン振られる。

…とても、想定外の人だけけど。

これもマッチングシステムが出した私の運命の相手。

今はとりあえず、よろしく、だ。