君と、世界一の結婚を。

「その様子じゃ、逃げられたんだ~」

「まあ、仕方ないよな、そんな幼稚な夢」

「だって、"世界一の結婚"が夢だもんな~」

「っ…」

ゲラゲラと笑う4人


"みんなには馬鹿にされるんだけど…"


その言葉は、これのことかな。

「こいつ、小学校の頃からずっと言ってるんだぜ」

「え、やば。夢の見すぎだってよ~」

「そろそろ現実見ようぜ高校生ちゃん」

「そんなんだから、彼女にも逃げられたんだよ」

「誰が逃げたって?」

気づけば、私の足は勝手に動き、物陰から出ていた。

目を見張る桜川夕希。

そんな桜川夕希の隣に、私は立った。