私だけに甘いあなたと恋をする

「あ、あそこ。車出るよ」


「ん」


すぐ右斜め前で車が出てこようとしてる。

ハザードランプを点けて出てくる車を待ち空いた場所に車をバックさせる響。

バックをする時の、助手席に手を当てて振り返る仕草が好き。

左右のサイドミラーを横目で見る仕草も好き。

こんなに近くで好きな人のカッコいい姿が見られるなんて。


眼福(がんぷく)


自然と緩む頬。


「何?どうかした?」


私の視線に気が付いた響が不思議そうな顔を向けてきた。


「んーん。カッコいいなぁーって」


私の言葉にフッと笑ってシートベルトを外したかと思うと、運転席から伸びてくる。