私だけに甘いあなたと恋をする

「まずは、鉢巻きを多く取ったクラスの鬼の発表です。第三位っ!」


あれ……。

そういえば、うちのクラスの鬼って森くん…だったよね……。

ちゃんと参加してたのかな…。


「十二組、鬼は…えっとどこだ?あ、居た居た。こっちおいで」


先生が十二組の方へ歩いていき手招きをすると、皆が一斉に十二組を見る。

誰なのか全然見えないけど皆が視線を列の後ろから前へと移動させるから、前に向かっているのが分かった。


えっ!

可愛いっ!


先生の隣に出てきたのはずいぶんと背の低い女の子。

『ちょこん』という表現が似合いそう。

でも、芯がしっかりしてそうな目力の持ち主。