「1月4日」

「え?」

「こっちに帰って来るから」

「うん…」

「星出は?」

「え、あたしも…それくらいには帰ってくるかな」

イマイチ意図のわからない質問に頷きながら答えていく。

1月4日、そっかその日にこっちに戻ってくるんだ。新学期も始まるもんね。

「欲しいもの考えといて」

「え?」

「お礼、するから」

手にした紙袋をあたしに見せるように、あたしの顔を見ながら。

「え!?」

「じゃあ」

「ちょっと待って!ちょっと待って!今のどうゆう意味!?」

「…何が?」

首を傾げ、なぜか虹叶のが不思議そうな顔してる。

したいのはあたし!あたしの方!

「1月4日、何!?」

だから急にそんなこと言われたら困っちゃって。

「一緒に買い物に行こうってことだけど」

「一緒に!?」

「そうだけど」

目をパチクリさせて、何の疑いもせずあたしを見てる。

もちろん今までだって2人で出かけたことはある。

でもそれは全部課題で、学校のことがなきゃ2人でなんてなかったから。

「星出の欲しいものわからないし、一緒に行った方が早いだろ?」

「え、…いいの?あたしとで」

もう一度パチッと瞬きをした。

「星出と出かけて何の問題があるんだ?」

「いや、別にないけど…」

「パートナーなんだから、何もなくても一緒でいいだろ」


少しでもあたしの方を見てほしい。

少しでもあたしに興味持ってほしい。

少しでも虹叶の瞳に映りたい。


そう思ってた。


“大事なパートナーじゃないですか”


胸が熱くなる。

もう呼吸も整えたはずだったのに。

急に染まった頬を隠すために変に髪の毛触っちゃった。


まだ恋人じゃないけど、

恋人になれるかわからないけど。


だって虹叶はちゃんと…


「じゃあ行ってくるから。4日、よろしく」

「う、うん!よろしく!」





想っててくれるのかもしれない。