【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~

幼い頃に両親の異常な性行為を目の当たりにしたせい?

それとも、RYOさんの言うように実の父親を手にかけてしまったせい?


私の胸の中で体を震わせている麻生マコトは、私の知らない別の誰かとしか思えない。



「痛くない?」

無数の傷跡が痛々しい。

そこに今日さらにもう一つ増やしてしまった。

「僕は悪い子だから…。悪いことをしたら、こうやって自分におしおきするんだ」

泣きはらした目をこすりながら彼は小さく言った。

「だめだよ、そんなことしたら。大切な自分の体じゃない」

彼の体が硬直する。

何かに怯えているかのように。

「大切な体? 僕が?」

「そうだよ。生きてるんだよ」