【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~

「ランに、何をしたの?」

「知りたい? っていうか、察しがついてるでしょ」

「ひどいことしたの?」

語気が強まる。

私は恐ろしい光景を想像せずにはいられない。

「ひどいこと? さあ、どうかなあ。だって僕は無理強いなんかしていないから。彼女が勝手にやってきたんだ」

「それでも、麻生君はわかってたじゃない。ランの気持ちを」

「だから何? 僕が彼女のことを好きじゃないと抱いちゃいけないとでも言うの? 彼女は喜んでいたよ。彼女の望みがかなったんだからね」

「ひどい! もてあそんだってこと?」

「とんでもない。両方の要求が合致したにすぎない」

「なんてこと…」

「逆にお礼を言ってほしいよ。本当は今日君がああなる予定だったんだ」

「どういうことなの?」

「今日ね、僕は沢木さんにおしおきをするつもりだった。でも、予定外に彼女がやってきて。だから、これも運命かなって思ってね。彼女に味わってもらったんだ」





『はじめてのエッチは…』


無邪気に笑っていたランの顔が頭に浮かぶ。


ねえ、ラン。

あなたはそれでいいの?

そんなんで後悔しないの?



麻生君はだめだよ。

絶対だめだよ。