【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~

「やあ、久しぶり」

冷たい微笑を浮かべた麻生くんは、親しい友達にそうするように右手を軽く上げていた。



私は声を上げることができない。



だって、ランが…。



ランはまるで魂を抜かれた人形のように、ベッドの横たわっていた。

セーラー服の胸元がはだけ、スカートが乱れている。

うつろな瞳は天井を捉えたまま一点を見つめたまま動かない。

唇は半分開き、表情を失っていた。



けれど、彼女が生きていることは間違いなかった。


時折小さく瞬きをしているのが何よりの証拠だ。