「ばかみたいなんだけどね、アヤよりかわいいって勝手に自信を持ってたの。でもさ、この数ヶ月で、アヤったらどんどんきれいになっちゃってさ。私なんかのはるか上ってレベルになっちゃって。しかもさ、見た目だけじゃないの。前はおどおどして自信なさそうだったのに、芯がしっかりしてるっていうかぶれない中身が今のアヤにはある」

「そ、そんな…。そんなことぜんぜん違うよ。私は前と変わらない。ランみたいな明るくてかわいい女の子に対してコンプレックスで、いじけてばっかりだよ」

正直な気持ちだった。

ランのセリフはまるで他の誰かを褒め称えているかのようにすら私の耳には聞こえてくる。

だって、そうでしょ。

私はブサイクで、ランみたいに社交的でもないし、本当に勉強だけがとりえの女の子なんだよ。

「アヤが本当にそう思っているのだとしたら、大きなまちがいだよ。アヤはほんとうにきれいだよ。もっと自信を持っていいんだよ」