「どうして? どうしてなの?」

ランの声が途切れ途切れに私を責める。

私はランの顔をまともに見ることができない。

それでも、それでも私は嘘を重ねてしまう。

「麻生君と勉強しようって誘われて。ほんと、ただそれだけなんだよ」

「嘘! だったら何も隠すことなんかないじゃない」

「違うの。ランが麻生君を好きだって知ってたから。だから言いづらくて」

「信じられないよ…そんなこと言われたって」

ランは唇をかみ締めていた。

下唇にかすかに血がにじむ。

「アイラッシュだけじゃない。アヤはちょっとの間にすごく変わっちゃった」