【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~

――ギシギシ…。

キングサイズのマットレスだけが無造作に置かれた部屋。

ベッドがきしむ音が部屋を覆う。

やがて一糸まとわぬ褐色の肌の男の背中が目に入った。

「RYOさん…」

見間違えるわけなどない。

服を着ていない状態だとしても、私にはわかる。

短く切りそろえられた黒髪。

そしてうなじにあるほくろ。

広い肩幅、筋肉質な体。

そしてその体つきには不釣合いなほど繊細な長い指。

その指が女の体に触れていると考えただけで、私はおかしくなってしまいそうだった。