「たまには学校帰りボーイフレンドとデートしてもいいんじゃない?」

え?

麻生くんのこと、RYOさんに話していないのに…どうして?

麻生くんの家で勉強してることは誰も知らないはずだよ。

だけど、なんだか怖くて聞けなくて…。

「最近忙しくてメイクしてあげてないよね」

「あ、はい」

話題を変えたRYOさんにほっとしていた。

「明後日、時間があるからやってあげる」

「え、いいんですか?」

「もちろん。だって、アヤちゃんはきれいになりたくてここに来ているんだろ?」

そうだった。

私は麻生君にときめいて、それできれいになりたくてRYOさんのところにやってきたんだった。

それなのに、RYOさんにもいつの間にか惹かれている自分がいる。

そして同じように麻生君に対しても。



いけないよね。

こんな宙ぶらりんな気持ち。


そして、ずるい私。