【完】大人の世界~甘美な毒に魅せられて~

RYOさんが私の頬をなでる。

――トクン。

胸が高鳴る。

こんなことされるだけで私は身動きすらできなくなる。

「きれいな肌。きめが細かくて、色が白くて、水分量も豊富。にきびもないね。理想の肌だよ」

RYOさんの視線がまっすぐ私だけに注がれる。

私はどこに目線を合わせればいいかもわからず、そっと目を伏せた。


そんなふうにほめられるなんて…。


プロのRYOさんにきれいな肌って言われたら喜んでいいんだよね。


「パウダーをはたくだけでいい」

引き出しから七色の円形の箱を取り出すと、その中で刷毛を揺らした。

そして私の頬をなぞる。

「顔色がよくなるだけじゃなくて、透明感が増す。これだけきれいな肌なら何も乗せなくてもいいんだけど」