――がちゃ。


ドアを開けると、大きなドレッサーが目に飛び込んできた。

この前、RYOさんにメイクしてもらったあの部屋だ。



私は鏡の前に座り、恐る恐る引き出しを開けた。



「メイクの練習をしたかったら、あの部屋で自由にやってみてかまわないから」


RYOさんに許可はもらっていたが、いざ自分でメイクするとなると緊張する。


引き出しの中にはメイク道具一式がきれいに並んでいた。