私は知らぬ間に泣いていた。

「ごめんなさい....私、」

「どうして君が謝るの?」

「どうしてってそれは私何も覚えてなくて....」

「俺は、陽葵が小3の頃が初恋と言ってくれて嬉しかった。あー俺だけじゃなかったんだって。」

「俺はあの時から、あの時より前からずっと陽葵のことが大好きだったよ。」

涙が溢れてくる。

どうして忘れていたのだろう。

こんなにも愛してくれているこの人を。

「ありがとう、可愛げもない、愛想も良くない、それにこれからお母さんのことだってたくさんの壁にぶつかるかもしれないこんな私でもこの有限な世界でも、私を愛してくれ続けますか?」

「もちろん、でも陽葵は、俺の中では一番可愛いよ。それに」

「人生夢を見るのも自由、何を想像するのも自由でも、必ず現実を見なければいけない時が来る。」

「俺の好きな人が昔言っていたから心の準備はできてる。」

「私を見つけてくれてありがとう」

人生は無限では無い、この有限な世界で、私はまた君に恋をした───。