「あんっっっっつのぉーーー!!!!
ばっかやろーーー!!!!!
私の……っ、私のピュアな恋心返せー!!
私の5年返せーーーー!」

中庭の人気のないところで1人。
雲ひとつない清々しいほどの
青空に向かって叫んでいた。

けど私…

これだけ苛立ってるのに…
まだこの絵…捨てれないや…。

私は折りたたんでポケットに入れていた
似顔絵を取り出して眺める。

夢の中で見た彼はほんの数秒だった。

ただ…ふわっと、優しい顔で微笑む彼が
私に手を差し伸べている。

……

そういう夢だった。