「はぁ…」

入学式が終わって寮に入った私は
大きなため息を吐き出した。

なんでこんな…
憂鬱な気分になんなきゃならないの…

「でっーかいため息聞こえてますけど?」

そんな声でやっと我に返った私は
相部屋の彼を睨む。

「はぁーあ」

向こうも向こうで、
でっーかいため息をついている。

リビングの中央に置かれたソファに
堂々と腰掛けて。