酔い止めと水分補給でだいぶ不快感が鎮まると、広くんに手を引かれながらモールと別棟の立体駐車場へ向かった。
「自分で歩けるから・・・っ」
「ふざけろ。てめぇのツラ、鏡で見てこい」
横目で凄まれ、返す言葉に詰まる。想像はついた。血の気がないだろう顔色で、目の下には寝不足が原因の隈。
宗ちゃんに見られなくてよかった。しおれた“花”じゃ、わたしの価値がなくなる。上を向いて真っ直ぐ咲いていないと。
歩幅が大きい分、足を踏み出すたび、半歩前を行く彼の肩が揺れる。背は宗ちゃんとそんなに変わらない。
並んで歩くことも、手を繋ぐのもいつぶりだろう。あの頃はわたしが手を引いて、広くんが追いかけて。
三人ともあの頃の延長線上にいた筈なのに。今は。
軽自動車の運転席に収まった長身の広くんは、やっぱり窮屈そうに見えた。自分が助手席側なことだって滅多にない。
「シート倒して寝てろ。着いたら起こしてやる」
ぶっきら棒。宗ちゃんなら優しく頭を撫でて、手を握ってくれる。それでも、ぞんざいには聞こえなかった。
言われたとおり、斜めに倒したシートで体が楽になると、睡魔に乗っ取られていく気がする。薬が効く前に夜更かしのツケが回ってきたようだった。
「自分で歩けるから・・・っ」
「ふざけろ。てめぇのツラ、鏡で見てこい」
横目で凄まれ、返す言葉に詰まる。想像はついた。血の気がないだろう顔色で、目の下には寝不足が原因の隈。
宗ちゃんに見られなくてよかった。しおれた“花”じゃ、わたしの価値がなくなる。上を向いて真っ直ぐ咲いていないと。
歩幅が大きい分、足を踏み出すたび、半歩前を行く彼の肩が揺れる。背は宗ちゃんとそんなに変わらない。
並んで歩くことも、手を繋ぐのもいつぶりだろう。あの頃はわたしが手を引いて、広くんが追いかけて。
三人ともあの頃の延長線上にいた筈なのに。今は。
軽自動車の運転席に収まった長身の広くんは、やっぱり窮屈そうに見えた。自分が助手席側なことだって滅多にない。
「シート倒して寝てろ。着いたら起こしてやる」
ぶっきら棒。宗ちゃんなら優しく頭を撫でて、手を握ってくれる。それでも、ぞんざいには聞こえなかった。
言われたとおり、斜めに倒したシートで体が楽になると、睡魔に乗っ取られていく気がする。薬が効く前に夜更かしのツケが回ってきたようだった。



