純・情・愛・人

夢みたいな話。宗ちゃんと過ごす時間が増えて、子供とお父さんと気兼ねなく一緒に暮らせる。ずっと描いていた家族の団らんが叶うなら、これ以上望むことがないほど。

「宗吾が極道だろうと承知で惚れたお前にだから、俺も腹を割って話せるのさ。子供なんてのは授かりもんだ、清音が男に生まれつかなかったのも運てヤツだろうよ。大地と薫でこれからも宗吾を支えてやっちゃくれないかい」

有馬宗吾を愛した時から、それがわたしとわたしの子の運命だったのなら。

「なぁ薫」

やんわり締めくくったおじさんは、わたしに命令しているわけでも、理不尽な要求を突き付けているわけでもない。もう一人のお父さんの恩には報いたい。心から。

「・・・何も心配しなくていい」

座卓の向こうから宗ちゃんが淡く微笑む。

「大地は薫の思うように育てろ。あとのことは俺に任せればいい」

制約もない、自由だと微笑む。大きくなった大地は宗ちゃんの背中越しに、極道という世界を知る。

「二人目もそろそろ考えるか。下は、いた方が大地の為にもなるだろうしな」

わたしの答えは聞くまでもないと疑わないかのように。宗ちゃんは微笑んだ。