―クリスマス編―犬系男子に癒やされる毎日



『あっいえっこちらこそすみませんっ……へへっもうお店閉まっちゃいますよね……』

『いえっ……来店してくださったお客様全員に笑顔で帰っていただきたいのでっ……できることならなんでもさせてください……クリスマス……なので』



ちょっぴり照れたように笑う店員さん。


思いやりの気持ち、優しい気持ちが届いて、心がポカポカ癒やされた。



『ありがとうございます……っ』

『ショートケーキふたつありますがどうされますか?』

『じゃぁふたつください!……それと……あの、チョコプレートってありますか……?』

『っぁ〜〜……あっ!ありますっ!ちょうどラスト一個ですっ』

『わぁぁっ』

『これになんとお書きしましょう?!』

『えと……あの、わうくん、ん?メリークリスマスのほうがいいか……あ……えっと……』

『……?』

『あっ……じゃぁお花をっ!』

『……花……ですか?』

『はい……だめ……ですよねっ』

『いっ、いえっ!とんでもないですっ……自分にできることなら!えっとなんのお花でしょうか?』

『…………さくら……を、かわいい桜をおねがいします……っっ』

『全力を尽くします!!』



私は……わうくんの笑った顔がみたい

よろこんだ顔がみたい。



「んーーっもこちゃんっこのケーキすっごくおいしいよ!」



――この顔が、見たかったの。