たくさんのものを抱きしめて学校にばいばい。
今日から学校は冬休み。
「んしょっ……」
重いけどちゃんと持って帰らなくちゃ
「おいしょーあっやっともこちゃんの顔みえたー」
「……わうくん」
おもいのが、ふわっと軽くなった。と思ったら、大好きなわうくんの笑顔が見えた。
……かわぃぃ……なんて見惚れてちゃだめだめ
「っわうくん自分のもあるのに重いよ〜もてるからだいじょうぶっほらねっ」
両手で持ち上げて笑ってみせると、わうくんはコテッと小首をかしげた。
な、納得してくれた……?
いきなり背後からぎゅっと抱きしめられて、わっと驚く。
そのまま私の手の上にわうくんの大きくて温い手が重なった。
……すごく軽くなった……けど、
「ふふっ……」
わうくん、これじゃぁうまく歩けません。
なんだかペンギンの親子みたい。
「いち、にー、いち、にー」
「ふはは」
わうくんの掛け声でそのまま校舎を出て、結局門から外に出た頃にはいつのまにか、わうくんが重い物をもってくれていた。