春風、漫ろに舞う

「も、もしもし…。」



どうしようどうしよう!
一条さんと電話するなんて初めてだし!
まさか一条さんから掛けてきてくれるなんて思ってなかった!


布団から飛び上がって。
正座をしながら応答すると、電話越しの一条さんの声はいつもと少し違う気がして。
また、心臓がドキドキしてくるのが分かる。



『いきなりかけて悪いな、今大丈夫か?』


「あ、はい!もう寝る準備してるところなので…!」


『なら良かった。
特に要件は無いんだが…お前の声が聞きたくなった。』


「…っ!嬉しいです、そんなふうに思ってもらえて…。」



やだ、なんか泣きそう。
そんなこと言ってもらえるなんて思ってないし、不意打ちすぎてずるい。



『最近忙しくて、芽来に会えてないからな。
声くらいと思って掛けたんだが…ダメだな、会いたくなる。』



どうしよう。なにこれ。
好きな人にこんなこと言ってもらえるなんて、今のわたし幸せすぎ。

切るの勿体ない。ずっと話してたい…。