「…さむ…。」
雪も降るんだ、寒くて当たり前。
いつまでもこんな所にいたって仕方ない。
帰らなきゃ、とは思ってる。
帰宅ラッシュで人の往来がさっきよりも増したから。
「…藤雅からだ。」
ぼんやりしていたわたしを引き戻すように。
ポケットの中で震えるスマホ。
電話もメッセージも、沢山来てる。
いつものお迎えも今日は、買い物したくて断ったから余計に心配してるみたい。
電話に出てみたけど、怒ってる様子はない。
むしろ、学校が終わってるはずなのに連絡が無いことへの心配だった。
…ほらね、思った通り。心配してる。
ーー「芽来」
「…ごめんね、心配かけて。」
電話を切って数分で。
藤雅は、わたしを迎えに来てくれた。
たまたま近くでお仕事してたのかな、駅前だし。
繁華街はもうすぐそこだから。
帰ろう、と手を握ってくれる。
車に乗り込めば、暖房が効いていて暖かい。
寒さの中にいた身体に染み渡る。
「あんなところで何してたんだ、寒かっただろ。」
「雪見てたの。
インスピレーション湧きそうだったから。」
作詞家だし、って笑ってみせれば。
藤雅は安心した顔で、風邪ひくなよって笑った。
「……嘘。」
「なにがだ?」
ああ、わたしのばか。
なんで言っちゃうんだよ。
そのまま、何も言わなければ良いのに。
余分なこと言わないでよ、わたし。
そう思う心とは反面、口から止まらない言葉。
雪も降るんだ、寒くて当たり前。
いつまでもこんな所にいたって仕方ない。
帰らなきゃ、とは思ってる。
帰宅ラッシュで人の往来がさっきよりも増したから。
「…藤雅からだ。」
ぼんやりしていたわたしを引き戻すように。
ポケットの中で震えるスマホ。
電話もメッセージも、沢山来てる。
いつものお迎えも今日は、買い物したくて断ったから余計に心配してるみたい。
電話に出てみたけど、怒ってる様子はない。
むしろ、学校が終わってるはずなのに連絡が無いことへの心配だった。
…ほらね、思った通り。心配してる。
ーー「芽来」
「…ごめんね、心配かけて。」
電話を切って数分で。
藤雅は、わたしを迎えに来てくれた。
たまたま近くでお仕事してたのかな、駅前だし。
繁華街はもうすぐそこだから。
帰ろう、と手を握ってくれる。
車に乗り込めば、暖房が効いていて暖かい。
寒さの中にいた身体に染み渡る。
「あんなところで何してたんだ、寒かっただろ。」
「雪見てたの。
インスピレーション湧きそうだったから。」
作詞家だし、って笑ってみせれば。
藤雅は安心した顔で、風邪ひくなよって笑った。
「……嘘。」
「なにがだ?」
ああ、わたしのばか。
なんで言っちゃうんだよ。
そのまま、何も言わなければ良いのに。
余分なこと言わないでよ、わたし。
そう思う心とは反面、口から止まらない言葉。


