「みんなごめん、待った?」


「大丈夫。時間通り。」



今日は遂に本番。
逢坂華色祭(おうさかはないろまつり)。
通称、逢坂の花火大会の日だ。


わたしたちの本来の出番は夕方ごろからだけど、リハーサルや準備もあるからお昼前から来るように運営の方から言われている。
夜にあるメインの花火大会は、藤雅と一緒に回る約束もしてある。



「煌月さんですね!
控え室はこちらになります。
荷物などはこちらにお願いします!
貴重品などは、本番中はこちらの金庫に入れてくださいね!」


「わかりました。」



それからメンバー達と打ち合わせ、運営とも打ち合わせをしていると。
あっという間に、お昼を回っていた。



「ご飯どうする?
もう出店もやってて、結構賑わってたよ。」


「俺、たこ焼き食いてー!
焼きそばもええな〜!」


「もう!
彪はいつも食べ過ぎだよ!」



彪と織はそんなこと言いながらも、既に控え室を出て行こうとしてる。


わたしはどうしようかな…。
仕事の合間に連絡をくれる、藤雅のメッセージを返しつつ他のメンバーに目を向けた。