「一条組が…どんなものかわたしには全然分からない。
だけど、わたしみたいな…ただの女子高生がいるようなところじゃないのは分かる。
それに…藤雅は、かっこよくて綺麗な人だから…わたしなんかには釣り合わないんじゃないかなって…。」



話しているうちにどんどん自信がなくなってきて。
自然に、顔が俯いてしまう。


どう思われてるのかな。
いつもと違うって思われてる?
こんなこと言うようなタイプじゃないだろって思われてるのかな…。



「……芽来。」


「……!」



名前を呼ばれたかと思うと。
すぐに、藤雅の温もりに包まれた。


藤雅…?
どうして、わたしを抱きしめてくれるの…?