帰ろうとした時だった。
「そういえば七海夫婦の息子ってペアの子好きじゃないらしいよ」
えっ…そんなこと…ないよね?私が告白しなかったから…これは私が悪い。せめてプレゼントをわたさないと…結局私の恋は実らなかった。悲しいけど自分のせいだからね。なんで泣いてるんだ私。悲しい。悲しい。私こんな恋の終わり方いやだ…!
「伸太郎!」
「めっ、めーちゃん?」
「伸太郎、今までありがとう。伸太郎のおかげで楽しかったよ!あとこれ…!」
泣いちゃだめだよ…。伸太郎に迷惑だよ…!
「今までありがとうじゃないよ…!僕とずっといっしょにいようよ…!」
伸太郎、私のことそう思ってたの?伸太郎、生きててありがとう。ずっと、いっしょにいたい…!
「伸太郎、写真見て…!」
うなずいてくれた。そう、その写真は、2人ともにこにこしてる写真だもん。いつもは、にこにこしない私が、この写真だけにこにこしてる。伸太郎は、これがたからものみたいな物だから。
「めーちゃん…ありがとう…大切にするね」
よかった。ってえええっ!?伸太郎泣いてるし!?
「いやいや、泣かないでよ!」
「だってうれしくて…」
うれしいって言われたら、こっちも泣きそうになっちゃうよ…今なら告白できる自信がある…!
「伸太郎」
「ええっ?」
手をひっぱって「ついてきて!」という表現をした。
「めーちゃん?どうしたの?」
「言いたいことがあるから!もう少し待ってて」
「えっ?」