よし、、……


私は急いでその子の元へ駆け寄る。


「大丈夫!?」


「……おね、ちゃ、だぁれ?」


「私はね、さらって言うの。あなたは?」


「す、ず……」


「すずちゃん!とっても可愛い!」


その子の言い方も、赤い頬も全てが可愛くて、反射的にそう伝えると、すずちゃんはさっきまで流れていた涙を引っ込めて全力で笑った。


「ありがとう、おねちゃ」


「うん!お姉ちゃんと一緒に、お母さん探そっか。」


すずちゃんが大きく頷いたのを見て、私はそっと手を取る。


「すずちゃんのお母様いらっしゃいませんか〜!?」


ずっとそう叫びながら歩いていく。


すずちゃんがお母さんと一緒に行った場所を聞いて、そこを巡る。


「すずちゃんの……」


「ままいた!」


私と手を繋いでいない方の手で指を差したすずちゃん。