「まず、教科書の大切な部分をノートにまとめる。あ、重要単語はオレンジで書いて。赤シート使うから。それとまとめてないところを何度も読んで覚えて」


「…なるほど」


美姫ちゃん凄い……私こんな勉強法取り入れたことないよ…


「あとは……ワークも最低3回は解く」


「うっ、」


「いけるよね?」


「…はい」


「あと読み物系は全部ちゃんと読んどくんだよ」


美姫ちゃんの言葉に大きく頷いて、私は早速自分の席に戻って教科書を開いた。


お弁当を急いで口に運びながら、文章を目で辿っていく。


「…うわぁ、世界史、人物の名前覚えられないよ〜」


失礼だけどなんか名前長い人多いし!


「いや、諦めたら試合終了ってよく言うもんね!」


絶対諦めたくない。多分ここで失敗したら結城くんチャンスくれないと思うし、そもそも!あの結城くんがこんな提案してくれるなんて奇跡なんだから!