「結城くん！私、振られちゃったけど、これからも伝えるだけ伝えていいかな、気持ち」


「馴れ馴れしくはしない！言葉で伝えるだけ！」


こんなの結城くんの1番嫌いなタイプ。


それを分かっててやってるなんて、私も性格悪いなぁ、、


でも、好きになれたのにここで諦めちゃうのはもっと嫌で…


「結城くんが本気で嫌ならやめ……」


「好きにすれば？俺があんたのこと好きになるなんてありえねぇけど」


被せられた言葉と口調は凄く呆れているような感じで…


だけど、否定しないでいてくれることが、何よりも嬉しかった。


「ありがとう！結城くん！」


「…変な奴」


「やっぱり、結城くんは優しい」


「は？」


「ううん！なんでもない！結城くん先行って！私はちょうどすれ違いになった設定にするから！」


私は結構真剣だったのに、急に王子様スマイルを振りまいてきた結城くんは本当にずるい。