不器用女子は、落とされる。

こっからは蛇足になると思うから、抜かしていいよ。


その日、私は速川の家に連れて行かれた。
さすがに早すぎではっ!?と思っていたらキスだけされた。それも、あの日のとは違う、舌の入ってくるキス。
じっくりねっとりと口内をいじめられた私が
息も絶え絶えで速川を見上げれば、狼のような目をして呼吸を荒ぶらせている。

「はや、かわぁっ……」

「…ごめん、我慢できなくなりそうだから、もう家に送るね。」

さすがに、足りないなんて言いだせなかった私は家まで安全に送られた。
まだ外は明るく、平凡な私は特にどうこうなる事はないし、なんなら速川がいた方が目立ってしまうんだけど、少しでも一緒にいたかったから何も言わなかった。すごい自然に手を繋がれた。