運命の人_______。

そんな人に出会えることは奇跡だと思う。
お互いに愛しあって求めあって信頼しあう。どんなときもお互いの幸せを願う。すれ違いも恐れずに素直な気持ちを相手にストレートに伝える…。

凄く難しいと思わない?

私、鱈場 千鶴(たらば ちづる)

「七海学園」という珍しい学校に入学する。七海学園の学園長は大手企業の社長。その企業の機械を使って、「運命の人」(デステニー)がひとりひとりに割り当てられた。その異性と共に過ごし、愛を育む。そして3年後に「金の夫婦の卵」(ゴールデンカップル)に選ばれたペアが卒業と同時に入籍。そして企業の社長になれるのだ。

私は運命の人に興味を持った。

そしてこの学園に入学したのだ。

今日は入学式…ついに待望のパートナーとも対面でき、寮生活が開始する。

大手企業のつくった機械だもん!きっと私と一緒に苦楽を過ごしてくれるような運命の人が……!

という15分前の私の考えは甘かったみたいだ。
ドアを開けると、そこにいたのは…。

「あ、あんたが俺のパートナー?」

え、何?私の運命の人こんなに柄悪いの…?
金髪だしピアスしてるし、いきなりあんた呼びだし!?

「え、えーと初めまして。今日からパートナーになります、鱈場 千鶴です。」

「あっそ。じゃあ俺飯食ってくるから。」

は?初対面だから挨拶したのに、「あっそ」ですって!?


私の運命の人がこいつなんて絶対ありえない!