しばらくひとりで部屋で待っていると、ノックの音が聞こえてスーツ姿の女性が入ってきた。
「失礼いたします。ご準備できましたでしょうか」
「あ、はいっ」
私が立ち上がると、彼女はお手本のように斜め45度で私に頭を下げる。
「ご挨拶が遅れて大変申し訳ありません。私、副社長の秘書をさせていただいております、春海千尋(はるみちひろ)と申します」
「あっ、あの、主人がお世話になっております。妻の瑞穂です」
私も彼女を真似て丁寧に頭を下げた。
長い髪を後ろでひとつに結い、キリッとした眉に目力のある切れ長の一重瞼。クールビューティーというのはこういう人のことを言うんだろう。
こんな綺麗な女性が斗真さんの秘書をしているなんて知らなかった。
嫉妬心のようなものが湧いてきて、胸がざわつく。
「パーティーまであと二十分ほどございます。控え室にご案内いたしますね」
「はい、ありがとうございます」
背中を向ける春海さんに、なぜか既視感を覚えた。
私、この人にどこかで会ったことなかったかな……気のせいかな。
いや、そんなことを考えている場合じゃない。
記憶を手繰ることを早々にやめ、二十分後のパーティーへの不安をどんどんと膨らませた。
薄着なのに、緊張のせいか体が火照っている。
しっかりしなきゃ。
ちゃんと妻としての役目を果たさないと。
「失礼いたします。ご準備できましたでしょうか」
「あ、はいっ」
私が立ち上がると、彼女はお手本のように斜め45度で私に頭を下げる。
「ご挨拶が遅れて大変申し訳ありません。私、副社長の秘書をさせていただいております、春海千尋(はるみちひろ)と申します」
「あっ、あの、主人がお世話になっております。妻の瑞穂です」
私も彼女を真似て丁寧に頭を下げた。
長い髪を後ろでひとつに結い、キリッとした眉に目力のある切れ長の一重瞼。クールビューティーというのはこういう人のことを言うんだろう。
こんな綺麗な女性が斗真さんの秘書をしているなんて知らなかった。
嫉妬心のようなものが湧いてきて、胸がざわつく。
「パーティーまであと二十分ほどございます。控え室にご案内いたしますね」
「はい、ありがとうございます」
背中を向ける春海さんに、なぜか既視感を覚えた。
私、この人にどこかで会ったことなかったかな……気のせいかな。
いや、そんなことを考えている場合じゃない。
記憶を手繰ることを早々にやめ、二十分後のパーティーへの不安をどんどんと膨らませた。
薄着なのに、緊張のせいか体が火照っている。
しっかりしなきゃ。
ちゃんと妻としての役目を果たさないと。



