2年で離婚予定の妻ですが、旦那様が永久溺愛で逃がしてくれません

半月後に新居への引っ越しが行われた。

新居から実家までは、車を持っていない私でも電車で四駅。

いつでも帰れる距離だから、両親はあまり寂しくないようだ。

清々しく『じゃあなー』と手を振って送り出され、この人たちは私に早く出て行ってほしかったんじゃないだろうか、なんて不安になってしまった。

引っ越しの業者はあっという間に私の荷物を運び終え、立ち会ってくれた幸斗さんがそれを確認してサインをする。

「すみません、何から何までしてもらって」

「いや、仕事をサボる口実ができてよかったよ」

幸斗さんはからっと気持ちよく笑う。

幸斗さんが海外で買い付けてきたという家具類は、落ち着いた茶褐色と黒が基調になっていて、クラシカルで高級感がある。

濃い色合いのアイランドキッチンともうまく調和し、とてもおしゃれだ。

二年後には使わなくなると思うともったいないな。

せっかく幸斗さんが選んでくれたのに。

申し訳ない気持ちになりながら、幸斗さんの後ろをついて各部屋を回る。

幸斗さんは家具やインテリア雑貨の配置について確認し、最後に寝室にも目を通した。