「きれい……」
空に手をかざし、うっとりして呟いた。
「パーティーや両家の親に会うときにはつけてほしい。普段は外していてもかまわないから」
斗真さんが事務的に言い、胸に沸いた感動はあっさり引っ込んでいく。
バカだな、私。また勘違いするところだった。
私たちは期限付きの夫婦だ。
指輪だって、ただ周りを欺くためだけのものでしかない。
「はい、わかりました」
心を凍らせ、にこりと笑みを作る。
こういうことにも慣れていかなきゃ。
いちいち落ち込んでいたらきりがない。
「引っ越しの日なんだが、仕事が立て込んでいて立ち会えそうにない。幸斗が自分がコーディネートした家具を確認するために、俺の代わりに立ち会いたいと言ってる。いいか?」
「ええ、もちろんです。幸斗さんとはほとんど面識がなかったので、お話しできるのが楽しみです」
斗真さんはなぜかムッとした様子で眉を寄せる。
「瑞穂、幸斗とはあまり……」
なぜか口をもごもごさせる斗真さんにきょとんと首を傾げると、彼は「なんでもない」と踵を返した。
空に手をかざし、うっとりして呟いた。
「パーティーや両家の親に会うときにはつけてほしい。普段は外していてもかまわないから」
斗真さんが事務的に言い、胸に沸いた感動はあっさり引っ込んでいく。
バカだな、私。また勘違いするところだった。
私たちは期限付きの夫婦だ。
指輪だって、ただ周りを欺くためだけのものでしかない。
「はい、わかりました」
心を凍らせ、にこりと笑みを作る。
こういうことにも慣れていかなきゃ。
いちいち落ち込んでいたらきりがない。
「引っ越しの日なんだが、仕事が立て込んでいて立ち会えそうにない。幸斗が自分がコーディネートした家具を確認するために、俺の代わりに立ち会いたいと言ってる。いいか?」
「ええ、もちろんです。幸斗さんとはほとんど面識がなかったので、お話しできるのが楽しみです」
斗真さんはなぜかムッとした様子で眉を寄せる。
「瑞穂、幸斗とはあまり……」
なぜか口をもごもごさせる斗真さんにきょとんと首を傾げると、彼は「なんでもない」と踵を返した。



